採用と、離職

採用と離職。企業にとっては悩みの種ですね。

FILL LIGHT社は、設立から1年3ヶ月になりますが、4名でスタートした会社も今では45名、4月には早くも新卒社員を迎え、50名を超える予定です。

 

ありがたいことに、営業会社としては離職率も低く、優秀な人材が定着してくれています。勿論まだまだよくできるところはあるので、もっと従業員満足度が高くなるように試行錯誤していきますが、今まで多くの人を面接、採用してきたうえでの、自分なりの採用と離職に対する考えをお話しさせてもらいます。

 

 

まず、働きアリの法則や、パレートの法則など、2:6:2や2:8に分かれるという法則は、よく知られていますし、自分も会社の組織についても同じような法則があると思ってます。

 

これは以前自分がお世話になった人から聞いたことで、自分もそう思うことですが、人間は下記の3つのタイプに分かれると思っています。

自燃性の人、他燃性の人、不燃性の人です。

 

【自燃性】

読んで字のごとく自分で燃えることができる人。誰に何を言われるでもなく、自分で意思決定して進むことができる人ですね。リーダーに多いタイプです。ここが2割。

【他燃性】

自燃性の人から火を付けられれば、燃えることができる人のことです。ここが6割。

【不燃性】

残念ながら火を付けられても燃えることができない人。ここが2割。

 

まず、不燃性の人を採用するのはお勧めしません。面接だけで完全に見抜くのはなかなか難しいですが、未来を良くしていこうという意思を感じられない場合は、厳しいでしょう。

そして、自燃性の人は基本採用です。未来のリーダー候補であり、会社にとって非常に力になってくれる存在になるでしょう。でも、気を付けないといけないのは、会社のベクトルに合ってるかどうかという点。自燃性はエネルギーがあるからこそ、もしベクトルが違っていると、逆に会社にとって大きなマイナスになりかねません。

そして他燃性の人。ここは採用するかどうかは状況によりけりですね。正直自分はほぼ採用にします。

 

ちなみに、自分が面接のときに見る点としては、その人の視線と、話しているときの表情、そして未来のことをどのように考えているか、この3点です。

あまり目が合わない人は、微妙だなと思ってます。後ろめたいことがあったり、自分に自信がなかったりするからです。

話しているときの表情としては、自分の趣味とか、興味がある分野について話すときに楽しそうに話しているか、笑いながら話しているかなどを見てます。興味があることに夢中になれるかどうかがわかるわけですね。

あとは未来の話。僕は、未来の話をよくする人は、ポジティブな人が多く、過去の話ばかりする人は、ネガティブな人が多いと思ってます。

だから、将来やりたいこと、なりたい自分、目指しているもの、とにかく未来についての質問をして、中身は何でもいいので、こうなりたい、こうしたいという思いが強い人を中心に採用にするようにしてます。

 

まぁ偉そうに書きましたが、実際面接という短い時間で、完全に見分けるのは無理です。結局一緒に働いてみないとわからないというのが正直なところ。

なので僕もよく「とりあえず採用にしてみた!あとは何とかしよう!」と現場に言って困らせてます笑

 

 

■離職を防ぐには

さて、結局採用については、ある程度見極めないといけないわけなんですが、なかなかそう簡単には見分けられないというのが実状なので、結局のところ入社してからどう接するのかが大事になってくると思ってます。

 

そして、忘れてはいけないのは、人は環境によって変わるということです。

他燃焼の人が、自燃性になったり、逆も然りで、生まれた時に完全にどのタイプか決まってるわけじゃないんです。

だからこそ、自分は離職に対して、こう考えています。

「採用にしたからには、成長できる環境、やる気になれる環境を作る為の最大限の努力をしよう」

「離職になった場合、会社としてその努力が足りなかった」

 

勿論、結婚や出産を期に円満に離職になるケースや、実家に帰らなきゃいけなくて辞めざるを得ないなどもあります。また、やりたいことが見つかって、そのために会社を辞めて新しいことにチャレンジする!とかであれば、むしろ応援してあげるべきだと思っているので、すべての離職に対してそうだというわけではないです。

でも、残念ながら多くの離職が、「防ぐことができた離職」というのが実状です。

 

そこで、会社として従業員が何を求め仕事をしに来ているかを真剣に考える必要があります。

そして、キレイごと抜きで考えると、そのほとんどは「お金」で解決します。

みんな真っ先にやりがいだとか自己成長だとか言いますが、ほとんどの人が仕事をする目的の根底にあるのは「お金を稼ぐ為」なわけで、その土台があって初めてやりがいとか、自己成長があると思います。

ちなみに、ただ高い賃金を払えばいいとかじゃなくて、労力に見合った賃金、平等な評価、そして透明性のあるルールや制度を作ることなどが大切です。

 

結構多いんですよね。不透明な人事制度になってたり、ルールが守られない環会社。

「そんなこと言っても全員平等にしたり、ルールを完璧に守るなんて無理だし、どこの会社もそんなもんだよ」って声が聞こえてきそうですが、それは平等性やルール順守を守るためへの最大限の努力をしていて初めて言えることだと思ってます。

 

あと、自燃性じゃないとダメ、他燃性から自燃性になるんだって、会社側が押し付けるのもよくありません。本人がなりたい、って思って初めて、本人のベクトルに合った指導をすべきです。

独立起業するつもりがない人に、経営者と同じ目線で考え、行動するように指導しても、逆効果なわけで、本当に経営者目線で物事を考えてほしいと思うのなら、まずは経営者になりたいって思ってもらえるようにどう伝えていくかが先だと思ってます。

それぞれが持つ働く目的、ベクトルを理解し、それに合わせた適切な環境整備、指導ができていれば、多くの離職は防げると思っています。

 

 

 

長くなりましたが、結論採用である程度はふるいにかけるにせよ、結局大事なのは採用後、どういう環境で社員を迎え、どういう方向性で指導していくか、これが一番大切だと思っています。

人が成長する会社、長く活躍できる会社。そうあるためにフィルライトでも従業員ともっと向き合いながら指導方法などを考えていきたいと思います。